というわけで、お墓を根本から見直し、お骨を納めるという最も基本的な機能を充足させつつ、美しいお墓を一から創りあげました。その第1弾が cube (キューブ) という名の、かわいらしくも美しさをもったお墓です。そして第2弾となるのが一石五輪塔。これから、それぞれが持つ美しさや凛々しさをご説明してまいります。
cubeは小さなお墓です。その特徴は、正面から眺めるとき、基壇から主役の頭石 (かしらいし、と私たちは呼んでいます) まで、均等にリズムをもって迫り上る美しさです。その美しさを感じてもらうためには、蹲ってお参りしてもらわねばなりません。近年、立ったままお参りする人が多く見受けられますが、そういう人たちに対するささやかなアンチテーゼとしてデザイン化したものです。これは1聖地にも満たない極小区画のために創られたものですが、より大きな区画に適応するデザインも考えられています。
cubeはもう一つ、大きな特徴をもっています。それは頭石の材質を凡ゆる石種から選べるということです。基本的な青御影石だけでなく、赤系統、緑系統、黒系統、白系統の石も選ぶことができます。基壇は青御影が基本形ですので、和服の着こなしのように反対色をもってくるのも素敵な取り合わせとなるでしょう。そして、頭石は一辺40cmの正立方体で造られているため、どんなに高価な石種であっても、非常にお求めやすい価格 (各霊園によって聖地の形状がまちまちなため、それぞれの霊園のページでご確認ねがいます) で収めることができます。
この頭石は5面、総磨き仕上げが基本ですが、ある面を異なる仕上げにしたり、お好みの俳句や短歌、図形や譜面だって彫刻することも可能です。この面はこうしたい、ああしたいとご遠慮なく係員にご相談ください。例えば
五輪塔は、凡ゆるお墓の中で最も美しいフォルムをもつものの一つです。その姿は、凛々しい、と表現することが相応しいと思われます。それは五つの部分からなり、上部からそれぞれ、空輪、風輪、火輪、水輪、地輪と呼ばれています。ですから五輪塔の含意は宇宙そのものと言えるかもしれません。われわれの自然観ともしっくりくるとお思いになりませんか?
本来の五輪塔を造ろうとすると、値がはることは事実です。私たちはそれを簡素な一石五輪塔とすることで価格を抑え、その上、鎌倉時代に造られたものを中心にした、貴重なフォルムをお届けすることにしました。そうするためには、現地に足を運び採寸しなければなりません。そうして得たデータを、高さ80cmの「作品」に落とし込みました。 これを「作品」と私たちが呼ぶのは、日本第一の銘石の産地、庵治 (あぢ) でも名工の誉れ高い滝内雄二さんが創りだすからです。それも、世界で最高級という細目 (こまめ) の庵治石で……。私たちは一石五輪塔のフォルムにとって最もしっくりくる仕上げとして、鑿切り (のみぎり) を選びました。彼の冴え渡る鑿使いで、みごとに仕上がった表 (おもて) をご覧ください。ですから、その品質の証しとして、右側面に「石司 (いしじ) 京都 杉田」、そして「雄二作」の刻印を入れています。
CM
TOP